チームプレーに夢中

昔から、ゴルフは究極の個人スポーツと
言われていますが、最近、日本では
チームトーナメントが流行りはじめているとのこと。

実は私も結構好きで、ここアメリカでも
スクランブル、ベストボール、ベストアンドグロス
などは、あらためて説明する必要がないほど
ゴルファーに浸透しています。

アメリカのクラブ競技でも、年に何度がチーム制を
採用したコンペが行われます。また、
コンペではなくても、仲間が数人集まれば
2人1組、もしくは3~4人1組のチーム戦が
行われる機会も増えています。

フロリダ州タンパ郊外にあるサザンウッズカントリー
クラブで、ヘッドプロのRick Kelso氏に、
最近メンバーに好評のチーム戦を紹介してもらったところ
ちょっと斬新なゲームがありました。

ひとつはホットベストボール。
各ホール、チームの中で一番いいスコアーを採用するのが
ベストボール方式ですが、ホットベストボールでは、
各ホール、バーディ以上のスコアーはすべて
カウントします。

例えば、あるホールで3人がバーディを取った場合、
ベストボール方式でのスコアーはマイナス1。
しかし、ホットベストボールではマイナス3。
せっかくのバーディが、パートナーのバーディの
影に潜むのではなく、すべての入のバーディが
意味を持つのが特徴です。

すると、パー5などでは大量ポイントのマイナス8
(4人全員イーグル!)というスコアーも可能。
最終1ホールで大逆転の可能性もあるわけです。

もうひとつ、去年から大ヒットしているのが、
ライダーカップマッチ。

ライダーカップとはアメリカ対ヨーロッパの
対抗戦を指しますが、ここではクラブの
ヘッドプロとアシスタントプロをキャプテンとする
2チームを作ります。

参加者は何人でも可能。メンバーは、各プロが
メンバーの最近の調子、ハンディキャップ、
メンバー同士の仲の良さなどをもとにドラフトをして
選びます。

3日間にわたり行われ、初日はベストボール、
2日目はオルタネートショット(2人が交互にひとつの
ボールを打つ方式)、そして、最終日が個人戦マッチで
優勝チームを争います。

チーム内でのペアリングやスタート順位は、
各日ともチームのミーティングで決定します。
各選手ハンディがあり、なかなか白熱した試合に
なるそうです。

また、勝利のために各チーム一丸となるため
普段は接することのないメンバー同士やクラブプロたち
にとってもコミュニケーションの機会にもなり
今ではこのゴルフクラブの一大イベントへと
成長したそうです。

ゴルフを個人競技ととらえないことで、
ルールはどのようにも工夫ができます。
また、チームプレーから他のメンバーとの
一体感も生まれることもあります。

クラブ活性化の最新兵器は、チームプレーかも
しれませんね。

(by REX 2007年ゴルフ場セミナー4月号「REX倉本のアメリカンな話」より)