タイガーの優勝!!Tour Championshipは凄かったで~
いや~、PGAツアー最終戦のTour Championshipは
見どころ満載というか、ゴルフ界のみんなが待ち望んでいた
タイガーの5年ぶりの復活優勝で幕を下ろし、
FedExCupの年間王者にはジャスティン・ローズが辛くも
踏ん張って獲得しました!
最終日の18番ホールでギャラリーたちがロープそばで注意を促していた
セキュリティーの制止を振り切ってフェアウェイになだれ込み
タイガーの後を追いかけて間近で優勝の瞬間を見ようと
押し寄せたあの光景は、今までゴルフの試合では見られなった
凄まじい勢いが怖いくらい感じられました。
現地レポーターとしてEast Lake Golf Clubから情報を
届けていたレックス倉本も、18番ラフからフェアウェイに
あっという間に群衆に押されて、
気が付けばタイガーのすぐ後ろを歩いていた・・・
なんてハプニングも起こりました!
(下の写真は視聴者の方からいただきました。)
その興奮冷めやらぬレックスに
Tour Championshipの時の様子を聞きました!
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ポイント:
タイガーの復活優勝と今後
最終日のマキロイの気持ち
年間王者ジャスティン・ローズのインタビュー
レジェンドが勝つということ
タイガーのライバルは誰?
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—–レックスさんは現地から、本当に間近であの素晴らしいプレーと
あの凄まじい最終日のタイガーの様子を目撃したということで
まずは感想を聞かせてください。
(REX) そうですね。
タイガーのプレーはタイガーが復活してから何度も見てるので
別に驚かないですが、最終戦をプレーする姿をみて思ったのは、
タイガーのスイングがすごくやわらかくなってきていること、
飛距離も抑えて弾道も低くして正確性を重視して戦っていたこと、
パッティングがすごく良かったこと、
に驚きましたね。
タイガーは万全な状態ではないときから試合に復帰していたんだけど
彼曰く、「どこかで始めなければいけないから今週から出ることに決めた」、
というのが春先のコメントでした。
ですから、万全ではなかったけれども試合に出ながら調子を上げていく、
というのが彼の目標だったんでしょうね。
それが見事に花開いたのが先週のTour Championshipだったんでしょうね。
(↓フィナウ、デシャンボーと練習ラウンドをするタイガー)
—–この5年ぶりの優勝によって、これからタイガーは来年、再来年と
どのような活躍をすると予想しますか。
(REX) もちろん
タイガーのプライムの頃のような絶対的な飛距離はありません。
今回は勝ったけど、今回一緒に回っていたマキロイに対しては
30ヤードくらいティーショットはおいて行かれてます。
先ほども言いましたが、正確性を重視したスイングになっているから
球の高さも昔ほどは高くありません。
ですので、ロングアイアンで強烈に高い球でバーンとのせる
チカラで圧倒するというゴルフは今からはできないと思うけど、
しかし、タイガーには何といっても
通算80勝、そして、メジャー14勝という経験があるから、
その経験と、それからすべてのショットの平均値をとったら
タイガーってやっぱりむちゃむちゃ凄いんですよね。
ウィークネスもないし、パッティングが一番復帰してからの
アキレスになっていたけど、そのパッティングも今回良くなっていたし
アプローチも素晴らしいということで、
総合力で勝負して今からまたメジャートーナメントに
挑んでいくんじゃないでしょうか。
違った新しいバージョンのタイガーが見れると思います。
—–最終日に一緒にプレーしたマキロイはある意味ボロボロだったと思いますが
やはりタイガーの怖さがそうさせてしまったんでしょうか。
(REX) タイガーの怖さというよりも
全体的な雰囲気に呑まれましたね。
NHKの放送でも触れたんですが、
マキロイは生まれて初めてあそこまで完全アウェイの状態で
プレーしたんじゃないでしょうかね。
だから、ラウンドの途中から逆にマキロイは
タイガーの優勝を見届けることが自分のDutyだと思いながら
プレーしてたようにしか見えないですね。
1番ホールでマキロイは30ヤードティーショットをタイガーの先に打って
結果的にタイガーがバーティ―発進。
すべてマキロイが後手後手でまわっていく。
そんな中でも攻めなければならない、
という悪循環にはまってしまいました。
そして、18番ホール。
ティーショットを打ってフェアウェイに行く途中に
やっとマキロイとタイガーが笑顔で会話をした、ということは、
マキロイはいろんな人と会話をしながらラウンドするのが
普通なんだけど、今回に関しては
タイガーの集中力を邪魔したくない、というのが
マキロイも強かったんじゃないのかな。
18番ティーショットでタイガーがティーショットを
フェアウェイに運んだことで優勝を確信した時に
堰を切ったように笑顔でタイガーと話した時のマキロイの表情が
すごく印象的でしたね。
ある意味、選手全体がタイガーに勝ってほしいと思いながら
戦った試合だったかもしれませんね。
—–なるほどね。
1番ホールから最後までギャラリーのタイガーへの歓声が絶えなかったんですが
選手の中にもそのような雰囲気はあったんでしょうかね。
(REX) あったと思いますね。
今年のメキシコでジャスティン・トーマスとミケルソンがプレーオフした時
トーマスの表情も自分も勝ちたいけどミケルソンにも勝たせてあげたい、
みたいな感じのプレーオフだったように僕には映るんですよね。
もちろん手加減しているというつもりはさらさらないですが
トーマスのプレーオフのパーパット打つ時の表情は
負けてもいいって打っているように僕には感じたくらい
彼たちにとってもレジェンドのフィルやタイガーが勝つということは
特別な意味を持つんだと思うんですよね。
だから、自分が勝つことよりも彼らが勝つことーWGCだったたトーマス、
今回ならマキロイーが同じように感じてたんじゃないのかな
と僕が勝手に思っているんですけど。
多かれ少なかれ的外れのコメントじゃないと思うんですけどね。
—–そして、年間王者になったのがジャスティン・ローズ。
レックスは初日終わってラウンド後にローズにインタビューしましたね。
どんなことを話しましたか。
(REX) まず、今日のラウンド良かったね、と話した後に
地球上で一番上手いゴルファーとして今日スタートした感覚はどうでしたか、
と聞きました。
すると彼がすごく馴染んでくれて、それからは僕の質問以上のことを
答えてくれました。すごく性格のいい選手ですよね。
東京オリンピックももちろん視野に入っていますね、と聞いたら
「できることなら金メダルを二つ掲げて、8年間金メダリストとして
呼ばれたい」と言っていたし、
インタビューの最後には「ありがとう」と日本語を言ってくれたし
スーパーナイスガイですね。今回取材にかかわったスタッフもみんな
ファンになりましたね。
—-では、これからタイガーのライバルというか、
強敵になりそうな選手を挙げるとすると
誰を挙げますか。
(REX) たくさんいると思います。
強敵だらけです。
今回タイガーが勝ったことによってそういうセンチメンタルな思いは
選手たちの頭から離れて、今からは強くなったタイガーを負かしたい、
とみんな思うでしょうね。
昔のように年間10勝するようなタイガーは見られないかもしれないけど
1年間で複数回優勝はできるし、メジャーの優勝争いに絡んでくる
タイガーは見られると思います。
ある意味、戦国時代に入っていると思います。
42歳になったタイガーが今からいかに若手と戦っていくか、
例えばマキロイ、ダスティン・ジョンソン、ケプカなんかに対しては
ティーショットは20ヤードくらいはおいて行かれると思うんだけど
その中でも自分が勝てる戦い方、もしくは、
自分が勝てるコースマネージメントを見つけて戦うのが
タイガー・ウッズだと思います。
枯れてきたタイガー・・・枯れたと言っても全然凄まじいんですけど
今の周りのゴルフが飛んでもないことになっているから
ちょっとタイガーが枯れているように見えるんだけど
そうなった状態でも、
勝機を見出すタイガーのゴルフに注目したいですよね。
—–有難うございました。
今回は私も現地にいて、選手とギャラリーの熱気を肌で感じてきました。
ゴルフもこんなにエキサイティングなスポーツなんだ!
とあらためて実感しました。
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