2018年10月8日 / 最終更新日 : 2019年3月2日 kuramoto_admin トーナメント情報

インターナショナルクラウン、やっぱり韓国勢は強い！

先週、韓国でLPGA インターナショナルクラウン
（国別対抗の試合）が行われました。

1位　韓国
2位　USA
3位　England

という結果となりました。
やっぱり韓国勢は強いですね。
日本チームは残念ながら決勝には進めず。

Golf Channel JapanのLive Fromで
連日の戦いぶりをお届けしていたレックスに
世界の国々の女子ゴルフのレベルがどうなっているのか、
その中で日本女子ゴルフのレベルはどうなのか、を
聞いてみました。

今回は珍しく辛口コメントになりましたが
これも日本女子ゴルフのこれからに期待したいからこそ。

▼　音声はこちらから。
（ラウンジなので少し声が小さくなりました。
ご了承ください。）

▼　テキストはこちら。

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ポイント：
韓国女子ゴルフの層の厚さ
世界のレベルからおいていかれている日本女子ゴルフの現状
アジアパシフィックアマチュア選手権で金谷巧実くんが優勝
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—–レックスさん、おはようございます。
先週インターナショナルクラウンが終わりまして
女子の国別対抗の様子をLIVE FROMでも放送されてましたが
それぞれの国の実力というのは今どういう状況に
ありますか？

(REX)　やはり韓国が絶対的に強いんじゃないんですかね。
この試合は各国の世界ランキングの上位4人ずつが戦うものですが
4番目の選手であるチョン・インジは
結果的にメンバー構成が決まるときには韓国人では
7番目の選手だったんだけど、3人の選手が辞退したことで
彼女に順番がまわってきたんです。
そのチョン・インジが今回は大活躍をして
韓国の優勝の原動力となりました。

ということは、ナンバー4の選手でも大活躍できる、
それだけ選手層が厚いということで
他の7チームはだいたいナンバー３、４の選手が
いまいち活躍しきれないから結果的にポイント勝ち点を
稼げなくて成績が振るわない。

特に今回日本勢は、ランク付けをするんだったら
ロレックスランキング的にはナンバー２，３なんだけど
今の実力を考えたらナンバー３、ナンバー４の
比嘉真美子、成田美寿々が二人で獲得したポイントがゼロ、
それで決勝に進めなかったんですが
そうやって、4人構成ですべての選手のパフォーマンスが
ポイントに加算されるというフォーマットですので
下位の選手たちがいかに実力があるか、
それがチームのチカラになるんです。
そういうことを考えても韓国勢の強さが光りました。

—–なるほど。韓国勢の層の厚さが如実に表れたかたちで
結果に結びついたんですね。アメリカチームはどうですか？

(REX)　強いチームだったんですが、
ミッシェル・ウィが左手首の故障明け、
レキシ―・トンプソンも活躍したんだけど
彼女の場合は今年のシーズン途中でのバーンアウトから
復帰してきて、まだ完全な状態ではない、ということで
4人はもちろん頑張ったんだけどベストの
パフォーマンスではなかったですね。

—–過去数年間の結果を見たとき、
日本の女子ゴルフ界の実力というのは
世界の中ではどうでしょうか。

(REX)　今回決勝ラウンドには行けなかったけど
LIVE FROMでも言ったんだけど、
世界との差は確実に開いていますよね。

というのは、LPGAツアーというのは
世界中から強豪が集ってきて毎年毎年
レベルアップしているツアー。

一方、日本はどうかというと
日本だけの、極力外人選手を排除して日本選手だけで
構築していくツアー、そういうところで
自ずとしてレベルが開いていくと思います。

あとは日本人選手の気持ちの持ち方、
メジャートーナメントだけですら積極的に
参戦するという選手が毎年毎年少なくなっている、
というのもこれも現状だと思います。

今年は、日本ツアーのスケジュールの問題もあると思うんですが
エビアンに日本ツアーから出場した選手は今年はゼロ。
全米女子オープンの日本予選でも出場権があるのに出ない選手も
多々いるという状況。
全英女子オープンは、出場権がなかったのかもしれないけど
今年は日本からは比嘉真美子と岡山絵里
（鈴木愛、成田美寿々も出ています）と
数人しか出ていません。

振り返れば2014年は日本から7人くらい出ているんですよ。
それっていうのは出場権があるナシは別にして
出ようと思えばマンデー予選会から出られる試合なので
いかに日本の選手たちがメジャートーナメントには
極力出場する意思も示していない、
日本ツアーで戦うことしか考えていない、
そんな中でしのぎを削っている選手たちと
世界中から強豪が集まってきて常に毎週毎週
メジャーと同じようなレベルでその中でしのぎを削っていく
人たちの差というものは歴然についてきます。

それがここ3-4年のLPGAツアーの強烈な底辺の底上げに
つながっていると思いますが、日本女子ツアーには
それが見えないと言ってもいいかもしれません。

そんな中でスター選手たちは生まれるんだけど
そのスター選手たちが今のLPGAツアーのスター選手、
もしくは中堅どころ、その中でも今回のインターナショナル
クラウンの決して強いチームじゃなくても4人構成のメンバーに
入っていた人たちに対して互角に戦えたか、といったら
残念ながら戦えなかった、
これが今の日本の実力なんじゃないかな。

ロレックスランキング上位200人を見たら、
日本女子は確か40人近く入っているんだけど
男子の世界ランキングだと200人の中に確か7人くらいしか
入っていないんですよ。

30人対7人。
今の男子のこの実力というのはこの世界ランキングで
僕はしっかり反映されていると思うんだけど
女子、世界のトップ200人の選手の中に日本から40人
入っているというのはありえないと思います。

先ほど言ったようにアメリカでの上位150位の選手と
日本のトップ20の選手と比較してちょうどそれくらいが
同じようなレベルなんじゃないかなと僕は感じています。
ここが現実で、現実を直視せずに日本のツアーの中だけで
戦い続けているから、今から世界のツアーとの差は
開き続けていくんじゃないでしょうかね。

日本のツアーも、せめてメジャーの試合には参戦できる
環境を作ってあげなかったら世界との差は
開き続けていくと思います。

日本の女子ツアーが繁栄しているということは
素晴らしいことですが、それとともに、
世界との自分たちの位置づけというの常に意識して
全体的なレベルを上げていきながら盛り上げていくことも
考えていかなければ、そのうち、世界的に見ても
かなりいびつなツアーになってしまう可能性・・・
今でもなっているんだけど、それがもっといびつな
かたちになっていくのが、もう数年先になってるというのが
あらためて感じましたね。
危機を感じましたね。

—–では、話題を変えます。明るい話題です。
男子、アジアパシフィックアマチュア選手権で
日本の金谷巧実くんが優勝しました！！
これでマスターズと全英オープンに出場できるということです。
レックスと同じ広島出身ということですが
彼の活躍はどうですか。

(REX)　素晴らしいです。頑張ってますね。
この試合に出るという一番の目標は
マスターズと全英オープンの出場権を得るというで
みんなやっていると思うので、それを確実にものにした、
松山君以来の快挙ですし、そういうところから
すべてははじまると思うので、
今からの選手は常に世界の頂点をめざす、
世界最高峰の試合に出ることを目指して
ゴルフをやっていって、そこからどうなるかって
決めていってほしいですね。

今からは日本のツアーだけにこだわっていくという時代では
なくなっていきますので、そういうチャンスが
今アジアでもいろんな形ででてきていますから
そこには積極的に出て行って、世界のゴルフが
どうなっているかって意識しながら
ゴルフしてもらいたいですね。

(by REX)