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ジム・ハーディーのゴルフ理論


彼の理論であるOne Plane SwingとTwo Plane Swingは
アメリカではちょっとしたブームになっています。

私がはじめてこの話を聞いたのはゴルフチャンネルのある番組。
何げなく聞いていたのですが、ハーディーさんが
非常にシンプルに明解にスイング理論を二つに分類し、
それぞれのスイングについての考え方を説明していました。

聞いて、へぇ〜、そうなのか、と
それまであれこれと複雑に考えてしまっていた
スイングのことがすっきりと整理されたように感じました。

下記に数回に分けて、このジム・ハーディーの書いた
"The Plane Truth for Golfers"をもとに簡単ですが
One Swing PlaneとTwo Swing Planeの考え方を ご紹介いたします。
(by REX)

(注:ゴルフ理論の説明文章はジム・ハーディー著の"The Plane Truth for Golfers"から
引用しています。)

目次

One Swing PlaneとTwo Swing Plane 誕生のわけ

基本にあるもの

One Swing PlaneとTwo Swing Planeの特徴

アドレスとクリップ

テイクバック

ダウンスィングとフォロー

練習方法









One Swing PlaneとTwo Swing Plane 誕生のわけ




ジム・ハーディーがゴルフスイングをOne Plane Swing とTwo Plane Swingの
2つのスイングに分類する考えに至ったまでの過程を紹介します。
彼のスイング理論の誕生がここにあります。


ーーー以下、ジム・ハーディー著"The Plane Truth for Golfers"よりーーー
   (Introductionの一部を要約しています)

ジムは15歳でゴルフをはじめ、大学時代はオールアメリカンに選ばれ、
その後もPGAツアー選手として数年間活躍をしました。プレーヤー時代には
何人ものインストラクターのもとに足を運び指導を受けました。

しかし、インストラクターに会うたびに違う人が違うことを
ジムのスイングについて指摘しました。

彼自身、その人達が言っていることは理にかなったことだと
思う反面、どの人が言っていることを実行したらいいか
わかりませんでした。

そして、自分のゴルフのレベルを考えると、今まで何度も素晴らしい
ショットを放ち、それなりの成績を残しているから
彼らが指摘している全部が自分のスイングの欠点ではない、
自分なりに何かいいスイングをしているはずだ、
では一体誰の指摘が正しいのだろうか、と考えるようになりました。

こうしてジムは自分でその答えを見つけるために
さらにあらゆるゴルフの本を読み、トップインストラクターらに
会って、スイングのことを研究しました。

そんな中、彼の悩みを解消してくれたのがイギリス人の
ジョン・ジェイコブスとの出会いでした。

ジョンは常々「ゴルフスイングの目的とは、正しく再現性のある
インパクトポジションを作るための動作だ」と言い、
「ひとつの形にこだわることはない」と言っていました。

そして、ジョンのゴルフ理論は「スイング中、両腕は上下運動をし、
体は左右にターンする。すなわち、両腕と体はふたつの異なった
プレーン上に存在する」というもの。

ある時、ジムはジョンにベン・ホーガンのスイングについて
どう思うのか質問をしました。

すると、ジョンは「ベン・ホーガンだけはふたつの要素を
ひとつのスイングプレーンに重ねてクラブを振っている」と
指摘しました。

ジムはこの意見を聞いてから、ベン・ホーガンの
"The Modern Fundamentals of Golf"を研究することになり、
ベン・ホーガンのワンプレーンスイングとジョンの言うツープレーン
スイングの分類をはっきりとさせるための挑戦の日々がはじまりした。

こうして、ジムはひとつの結論に行き着きました。

スイング理論はおおまかに分けてふたつのカテゴリーに分けられる。

ひとつは、スイング中の両腕を肩の回転と同じプレーン上にのせるもの。
=One Plane Swing
もうひとつは、両腕を肩の回転のプレーン上にのせず、
上下に動かすもの=Two Plane Swing


ーーーーーーここまでーーーーーーー


以上がジム・ハーディーのゴルフ理論の誕生までの経緯です。
では、ふたつのスイングがあるとして、どちらがいいのか、
すぐに聞きたくなりますよね。

でも、ジムはこのように言っています。

「どちらのスイングがいいか悪いかではなく、
ゴルフにはふたつの異なったスイングの基本が存在する
ということである。どちらを選ぶかは本人次第である。
両方ともツアーで通用しているし、十分機能的なスイングである。
大切なのはこの二つを混同しないことである。」


☆ジム・ハーディー著 "The Plane Truth for Golfers"はこちら
The Plane Truth For Golfers: Breaking Down The One-plane Swing And The Two-plane Swing And Finding The One That's Right For You

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基本にあるもの




今回はジム・ハーディーのゴルフスイング理論において
基本となっている考え方をお伝えします。

これはOne Plane Swing にもTwo Plane Swingにも共通したものです。

☆どんなゴルフスイングでも、あるふたつの条件があることによって
「円運動」と「上下運動」のふたつの動きが必ず存在する動きになる
と説明しています。


ーーー以下、ジム・ハーディー著"The Plane Truth for Golfers"よりーーー
   (Chapter1の一部を要約しています)


ジムの言うスイングプレーンとは、クラブがアドレスのポジションから
テイクバック、トップ、ダウンスイング、そしてフィニッシュにかけて
描くプレーンのことをいいます。

ジムはあらゆるゴルフのスイングプレーンは、ふたつの条件から
構成されていると説明しています。

1.自分が飛行線に対して平行(サイド)に立っていること。
2.ボールが地面にあること。


1の「自分が飛行線に対して平行(サイド)に立っていること」
について説明しましょう。

球技は大きく分けてふたつの種類に分けられます。
ひとつはダーツ、ボーリング、クロケット、バスケットボールなどのように
自分がターゲットと同じライン上に立ち競技するスポーツです。
ジムはこれらのスポーツをオンラインゲームと呼んでいます。

これらのスポーツでのスイングの特徴は、ターゲットに対して真っ直ぐに
振りかぶって、真っ直ぐに打ち放つ、いたって単純な動きになります。

それに対して、ゴルフ、野球のバッティング、アイスホッケー、円盤投げなどは
自分がターゲットのラインに対してサイド(横)に構えて立ちます。
ジムはこれらのスポーツをサイドオンのスポーツを呼びます。

これらのスポーツのスイングでは、私たちはターゲットラインからはずれた
位置で立ちスイングするので、必ず円運動をしなければならなくなります。

ゴルフではこの円運動が動作の基本となります。
ゆえに、誰かがクラブを真っ直ぐに引いて真っ直ぐに打てと言ったならば
その人を無視するのが得策だと思います。

クラブをできるだけ直線的に真っ直ぐに振ろうとすることは
とても危険であり、へたをすると怪我をする可能性もあります。

ゴルフスイングにおいてストレートラインは存在しないと
思ったほうがいいです。あるとすれば、12センチほどのパッティングの
ストロークでしょうか。


次に、2の「ボールが地面にあること」について説明しましょう。

もし、ボールが腰の位置くらいにあるなら、理想的なスイングは
野球のバッティングスイング(水平運動)になるでしょう。

しかし、ゴルフスイングではボールが地面にあって、
そのボールに対して自分の肩と腕を動かすことになるので、
もうひとつの動きの「上下運動」が起こることになります。

この上下運動が大きく、自分の体の回転方向に腕が動く割合が少ない
ことをアップライトスイングと言い、反対に、上下運動が小さく
自分の体の回転方向に腕が動く割合が大きければフラットスイングと
言います。


以上の理由から、あらゆるゴルフスイングには「円運動」と「上下運動」が
必ず存在することになります。


ーーーーーーここまでーーーーーーー


よく考えてみれば、とても当たり前のことをジムは言っていますよね。
でも、ちまたで「絶対にクラブは真っ直ぐに上げなければいけない」とか
「バックスイングはインサイドに上げなさい」とかさまざまな説明を
受けることが多いです。

漠然としたスイングプレーンの理解をしていて、頭の中で案外
整理されていない点もあるのではないでしょうか。

ジムの説明を聞いて、あっ、そうだよねと
はじめて頭が整理された人もいると思います。

このジムの考え方を知ることは、今後クラブの動きを研究するにおいて
とても有意義なものになると思います。

ジムがゴルフを教える上で強調することは
「良いショットを打つには、正しいプレーン上をクラブが通過することが
ジャストミートを生むことは言うまでもないが、
クラブが数ミリの狂いも無くプレーン上を通過する必要も無い。」

「ある程度の許容範囲内でクラブがプレーン上を通過したら
そこそこのショットを打つことができ、楽しくラウンドすることも
できる」ということ。

しかし、「スイングを作るうえで大きく分けてふたつのスイングタイプが
存在し、自分がどちらのタイプに属するのかを踏まえたうえで
技術の向上に励んだほうが合理的だ」と訴えています。

これで少しは気が楽になりませんか。

素晴らしいショットを打つためには、完璧なスイングをする必要も無く
常にリピートできる自分オリジナルの、でも、あくまでもスイングプレーン上の
許容範囲内でクラブが動くスイングを作れば楽しくゴルフができるそうです。


☆ジム・ハーディー著 "The Plane Truth for Golfers"はこちら
The Plane Truth For Golfers: Breaking Down The One-plane Swing And The Two-plane Swing And Finding The One That's Right For You

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One Swing PlaneとTwo Swing Planeの特徴


前回は、ジムのゴルフスイングの基本的は考え方を紹介しました。

「あらゆるゴルフスイングには円運動と上下運動が存在する」

これを踏まえて・・・・


お待たせしました。やっとOne Plane SwingとTwo Plane Swingの特徴です。
前回、前々回と前置きが長くなってしまいましたが、このふたつのスイングの
違いは比較的シンプルで簡単です。ぜひ、違いを整理して自分のスイングが
いったいどっちのタイプなのか考えてみてください。
きっと、いつもとは違った発見があると思います。


*著書にはふたつのスイング写真が掲載されています。
ここでは文字で紹介しますが、以前、米国ゴルフダイジェスト誌で紹介された
ときのページが下記のページから見れますので、ぜひ、実際のスイング写真を
見て、ふたつのスイングの違いを確認してみてください。

  参考ページ1:米国ゴルフダイジェスト誌2005年5月号より
  こちらでは二つのスイングの肩と両腕のプレーンの関係が写真で見れます。

  参考ページ2:こちらのページの真ん中あたりに、ピーター・ジェイコブソンによる
  One Plane SwingとTwo Plane Swingのスイング分解写真が見れます。

それでは、One Plane SwingとTwo Plane Swingの特徴をみてみましょう。


ーーーーー以下、ジム・ハーディー著"The Plane Truth for Golfers"よりーーー
     (Chapter1の一部を要約しています)


★One Plane SwingとTwo Plane Swingの決定的な違い★

「肩の回転」と「両腕の動き」の関係に注目してください。

One Plane Swingではアドレスで腰から前傾姿勢を深くとります。
その前傾角度が大きければ大きいほど、「肩の回転」のプレーンは
垂直になります。それに伴い、「両腕の動き」は前傾をとればとるほど
「肩の回転」と同じプレーン上を通ります。

ベースボールスイングを地面に対して行なっているもので、
肩と両腕とクラブは前傾姿勢の背骨を中心に円運動を行なっています。

代表的はOne Plane Swingのプレーヤーは、ミッシェル・ウィ、
アーニー・エルス、ベン・ホーガン、サム・スニード、
チャット・キャンベル、タイガー・ウッズ がいます。

反対に、アドレスをできるだけ直立に近づけると「肩の回転」のプレーンは
地面と平行になます。それに伴い「両腕の動き」は地面に対して
垂直に近い動きをし、「肩の回転」とは違ったプレーンを通ります。
これがTwo Plane Swingです。

Two Plane SwingはOne Plane Swingよりもアップライトスイングに なりやすいです。
代表的なTwo Plane Swingのプレーヤーは、トム・ワトソン、
デイビッド・トムス、へール・アーウィン、カーリー・ウェブ、
ナンシー・ロペスがいます。

このように、アドレスが作る前傾角度の違いとそれに伴う
「肩の回転」と「両腕の動き」の関係が、まったく違う
ふたつのゴルフスイングを生むことになります。


★One Plane SwingとTwo Plane Swingの各ポジションでの違い★

ここではあまり詳しくスイングの分析はできませんが、
下記の参考ページの真ん中あたりにある
ピーター・ジェイコブソンのスイング写真で
簡単に違いがまとめてありますので、参考にご覧ください。

参考ページはこちら


ここでは各ポジションでの違いを簡単に記しておきます。

=アドレス=
One・・・前傾姿勢を深くとる。広いスタンス幅。両腕はあごの下。
Two・・・前傾はあまりとらない。狭いスタンス幅。ボールに近く立つ。

=バックスイング=
One ・・・左腕は胸をクロスするように、そして、肩は理想的には
     背骨に対して90度のアングルで回転する。
Two ・・・両腕はアップライトのアングルで動き、
     肩はフラットなアングルで回転する。

=トップ=
One ・・・左の手首はフラットで、クラブシャフトは目標に対して平行。
     アドレスでの前傾角度は保たれている。
Two ・・・クラブシャフトは目標に対してクロスしやすい。
     左の腕はOneに比べてアップライトになる。

=ダウンスイングの途中=
One ・・・肩と胴体が同じタイミングでダウンスイングを開始する。
     自動的に理想的なヒッティングポジションに腕とクラブが導かれる。
Two ・・・腰とヒップがまず左にスライドする。
     そして、両腕は右肩から離れはじめることによって
     (ダウンスイングでアークが広がっていく)ヒッティングポジションに
     クラブが下りてくる。

=インパクト=
One ・・・胴体と左腕がクラブを投げるように(放り出すように)
     ボールにアタックする。クラブヘッドが左に、そして、
     スイングプレーン上に簡単に振られてる。
Two ・・・背骨が右に少し傾き、両腕が自分の体の前を通るように動く。
     肩はヒップと同じアングルで回転する。クラブはどちらかと言えば
     目標方向に対して真っ直ぐに振りぬかれる。


★どちらのスイングが自分に合っているか★

One Plane Swingは、前傾を深くとり下半身と肩回転とがつくる
ねじれのパワーがスイングのパワーの源となっている。そして、
この捻転のパワーを作るには強靭な下半身と腹筋、背筋が必要となる。
     ↓   ↓   ↓
体力があり、足腰、腹筋、背筋が強く、肩も強く、
クラブをアグレッシブに強振したい人に適している。

Two Plane Swingは肩の水平回転と両腕の上下運動を組み合わせたもので
それらを同時にいつも同じペースで行なわなければなりません。
それには卓越したタイミング、リズムとテンポが不可欠です。
     ↓   ↓   ↓
柔軟性があり、リズム感に長けている人に適している。
年配の方や体のコンディショニングがよくない人なら
こちらのTwo Planeのほうが結果的によりパワーを得られるでしょう。

あくまでもジムの意見ですが、もしクラブを強振してボールをより遠くへ
まっすぐに飛ばしたいのなら、One Planeのほうがすべての要素が
ひとつのプレーン上で動くので、Two Planeよりは有利だと言っています。


ーーーーーーここまでーーーーーーー


参考ページの写真を見れば違いがよくわかると思います。
自分のスイングは一体どちらに属するのか、 ちょっとここで分析してみてください。

私はジムの話を聞いて、自分のスイングはTwo Plane Swingであること、
そして、それをここ数年間でOne Plane Swingに修正していることが
あらためて確認できました。

私の場合はOne Planeに移行している途中ですが、 一気に変えようとはしていません。
だから、今は両方の要素がはいっているのかもしれません。

しかし、ジムが指摘しているように、良いショットを打つためには完璧な
スイングは必要ではありません。あくまで許容範囲内でクラブが動けば
ある程度のプレーはできます。

だた、自分の中で今どういったことをしているのか、
どういった方向に変えたいのか、 をわかっていることは大切だと思います。

そういう意味では、このジムの話はとても有意義ではないでしょうか。



☆ジム・ハーディー著 "The Plane Truth for Golfers"はこちら
The Plane Truth For Golfers: Breaking Down The One-plane Swing And The Two-plane Swing And Finding The One That's Right For You


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アドレスとクリップ


自分のスイングがとちらのタイプかわかりましたか。

ジムは、どちらのスイングのほうがいいとか、すべきだとは言っていません。
どちらのタイプもツアープロには存在しますし、どちらのスイングの選手でも
ツアーで活躍しています。

ただし、どちらのスイングをするにしても、それぞれのスイングを
形成している基本の動きを理解して、スイングに必要な動きをしなければ
いくら練習しても上達はあり得ないと言っています。

自分はOne Plane Swingerなのに一生懸命Two Plane Swingの動きを練習しても
動きは混乱することはあっても上手くなれないと言っています。その反対も
然りです。このことはジムは著書の中で何度も指摘しています。

今回からそれぞれのスイングをするための基本の動きを紹介します。
ぜひ、練習場で練習するさいにチェックしてみてください。


今回はアドレスとグリップで注意するポイントを
それぞれのスイングについて紹介します。

前回同様、米国ゴルフダイジェスト誌5月号で紹介されたページを
参考にご覧になりながら読んでください。
(もうすでに見て研究されている方もいらっしゃるかもしれませんね。)

参考ページ:米国ゴルフダイジェスト誌5月号より



ーーーーー以下、ジム・ハーディー著"The Plane Truth for Golfers"よりーーー


★One Plane Swingでのアドレスとグリップ★

<ボールポジション>
ボールに対して遠くに立ちます。
足に対してのボールポジションはドライバーでは左足かかと線上、
ミドルアイアンでは真ん中かやや左足寄り、
ショートアイアンでは真ん中よりやや右足寄り。
注:ボールに近く立ちすぎると手の軌道がアップライトになりやすいので注意。

<姿勢>
股関節から35度〜40度の前傾をとります。
背の高いゴルファーはより前傾を取るようにします。
両肩はつま先の上、もしくはつま先よりもボール寄りになるようにセットします。
背骨は正面から見たとき、真っ直ぐになるようにセットして、
けっして右に傾けないようにします。
注:右に傾けたらバックスイングが必要以上に大きくなると言う 弊害が起こります。

<スタンス>
スタンス幅は最低でも肩幅、それより広くてもよいです。
スタンスは飛行線に対して平行、もしくは少しクローズ。
左足は30度から40度ターゲットのほうに開く。
おしりと肩は飛行線方向に平行もしくは少しオープンにする。
注:One Plane Swingでは、けっして足はオープンにしないように。
オープンにすると右腰がダウンスイング以降ボール寄りに(前方に) 動きやすくなり、
ショルダーターンに支障をきたし、 背中が痛くなる危険性があります。

<ウエイト>
両足に50%:50%、そして、つま先寄りに置きます。
特にドライバー、FWで左足にウエイトをかけすぎないように。
左足にウエイトをおくと入射角がスティープ(鋭角)になりすぎて 力を逃しやすくなります。

<グリップ>
ニュートラルからストロンググリップにします。
左手のナックルは2つから3つまで見えるぐらい。
注:ウィークグリップだけは避けましょう。


★Two Plane Swingでのアドレスとグリップ★

<ボールポジション>
ボールに少し近めに立ちます。
足に対してのボールポジションは、One Plane Swingと同じ。
注:遠くに構えすぎないようにしましょう。ボールがカラダから離れたら
両腕はフラットになりやすいです。

<姿勢>
だいたい20度くらいの前傾姿勢をとります。
背の低い選手は背の高い選手よりももっと直立に近くなります。
両肩はつま先の真上にセットします。
背骨は正面から見たアングルでは少し右に傾きます。
注:前傾を深くとりすぎたら、肩のターンが必要以上にアップライトに
なるのでTwo Plane Swingにはふさわしくありません。

<スタンス>
スタンス幅は狭め。両肩幅よりも少し狭いほうがいいでしょう。
スタンスは飛行線に対して平行、もしくは少しクローズ。
左足はターゲットに対してスクエア。
おしりと肩は飛行線に対して平行、もしくは少しオープン。
注:ワイドスタンスでは構えないでください。
これは必要以上に胴体の力を必要とします。

<ウエイト>
普通のフルスイングでは、右足:左足=60%:40%。
注:ショートアイアンでは60%以上のウエイトを右足にかけないように。
これはダフったりトップしたりする確立が高くなります。

<グリップ>
ニュートラルもしくはウィークグリップにします。
左手のナックルは1つか2つ見えるぐらい。
注:ストロンググリップはやめましょう。


ーーーーーここまでーーーーーー


ぜひ、一度チェックしてみてください。 新たな発見があると思いますよ。


☆ジム・ハーディー著 "The Plane Truth for Golfers"はこちら
The Plane Truth For Golfers: Breaking Down The One-plane Swing And The Two-plane Swing And Finding The One That's Right For You


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テイクバック


これまでに読者の方から、自分はTwo Plane Swingだということが
わかりました、というメールが多く届いています。
メールを下さった方々、有難うございます。

日本人は、おそらくTwo Plane Swingerのほうが多いのではないでしょうか。
体型的に東洋人は手足が短く、アドレスで深く前傾がとりにくいことがあると思います。
私も自慢じゃないけれど^^;かなり足が短いので、意識的に前傾を深く取ることは
容易ではありません。

それに比べ、欧米人は手足が長く、民族的に股関節の稼動域が広く、
腰の位置も高いので自然と前傾が深くとれます。

自分の身体能力も考えて、どちらのスイングをするかを決めてもいいのでは ないでしょうか。

今回は、テイクバックについてです。

また、米国ゴルフダイジェスト誌のHPで紹介されたときのページを見ながら
それぞれのスイングにおける基本の動きを確認してくださいね。

参考ページ:米国ゴルフダイジェスト誌5月号より



ーーーーー以下、ジム・ハーディー著"The Plane Truth for Golfers"よりーーー


★One Plane Swingでのテイクバック★

<腕の動き>
左腕はすぐにインサイドに、そして、胸をクロスするように動く。
右肘はうしろ、そして上に動く。両腕は体に巻きつくように後ろ側に動く。
トップでは右肘はからだの後ろに位置する。
注:左腕は肩よりも低い位置に納めるようにする。

<肩の動き>
肩は90度以上回転する。トップでの肩のプレーンの延長線が、
ボールの外側1m20cm以内を指すようにする。
注:トップでの肩のプレーンの延長線が1m20cm以上の外側を指さすと、
フラットになりすぎていることになる。

<腰の動き>
腰は真ん中に位置するか、もしくは、左に動くぐらいでよい。
注:45度以上腰を回さないようにする。また、トップでクラブを止めないようにする。
トップで止めると体のねじれが失われ、そうなるとパワーも失うことになるので。

<背骨>
前傾姿勢を保ったまま、もしくは、前方に少しは沈み込み、
目標方向に傾くぐらいがよい。
注:絶対、背骨の角度が起き上がったり右に傾くことは避ける。

<クラブの動き>
クラブはすぐにインサイドに動き、バックスイングの中間地点(腰の高さ)で
両足の上で飛行線と平行になる。
トップでのシャフトは右肩の真上、もしくは、少し後ろ側になる。
注:クラブフェースは絶対に開き過ぎないように、また、
シャフトは飛行線とクロスしないようにする。

<ウエイト>
ウエイトはカラダの中心に置く。
注:右に体重が乗り過ぎないようにする。すなわち、スイングアークが
広くなりすぎないようにする。


★Two Plane Swingでのテイクバック★

<腕の動き>
両腕は体の前にずっと位置し続け、上下に動く。
両腕はバックスイングを上げる時には伸ばし気味に上げ、トップでは
左腕のプレーンはボールを指し、右肘は地面を指すようにする。
注:左腕をインサイドに入れすぎないようにする。

<肩の動き>
理想的には肩は90度以上回転させる。
肩はどちらかと言えばフラットに、極力地面と平行に回転させる。
トップでの肩のプレーンの延長線は、ボールより外側1m20cmより
かなり外側を指すようにまわす。
注:肩を立て回転しないようにする。

<腰の動き>
腰はバックスイングで回りすぎても構わない。そして、少しは右にシフトしても かまわない。
注:腰の回転が止まれば肩の回転も止まってしまうので 腰の回転を止めすぎないようにする。

<背骨>
背骨は極力アドレスと同じ角度を保ったままバックスイングする。
注:前傾角度を増やさないようにする。

<クラブの動き>
クラブはOne Planeに比べて飛行線の延長線上を長く動く。
バックスイングの途中(腰の高さ)では、シャフトは地面と平行で
自分のつま先のラインよりも外側に位置する。
注:バックスイングでクラブが寝すぎない(トップでシャフトが
目標よりも左を向くこと)ようする。寝すぎるとダウンスイングで
クラブを下ろす時に理想的なプレーン上に降りにくくなる。

<ウエイト>
右側に少しウエイトは移動する。
注:ウエイトシフトをしなかったらスイングアークが狭くなりすぎる。



ーーーーーここまでーーーーーー


参考ページの写真でイメージがでるでしょうか。
それぞれにまったく違った動きが存在します。

One Plane Swingではスイングアークを広くなりすぎないように、
Two Plane Swingではスイングアークが狭くなりすぎないように、
それぞれの動きが構成されているように思います。

一般的に、スイングのインパクトエリアでクラブが低く長くまっすぐに動けば動くほど
ボールがまっすぐ遠くに飛ぶと言われていますが、これはあくまで、Two Plane Swingに
あてはまることではないでしょうか。

One Plane Swingでインパクトゾーンを長くするということは、
腕、肩、クラブのプレーンがインパクトにかけてシンクロして動いている時間が長い、
と捉えたらいいのではないでしょうか。けっして、飛行線上を低く長くまっすぐに
動いているのではありません。

では、このあとダウンスイングからフォローの動きを紹介します。


☆ジム・ハーディー著 "The Plane Truth for Golfers"はこちら
The Plane Truth For Golfers: Breaking Down The One-plane Swing And The Two-plane Swing And Finding The One That's Right For You


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ダウンスイングとフォロースルー


参考ページ:米国ゴルフダイジェスト誌5月号より
このページを見ながらイメージして読んでください。




ーーーーー以下、ジム・ハーディー著"The Plane Truth for Golfers"よりーーー



★One Plane Swingでのダウンスイングとフォロースルー★

<肩の動き>
左肩の動きに注目。肩の回転がダウンスイングの動きの中心になります。
なぜなら、肩はバックスイングで腰よりも多く捻られているので
必然的に捻り戻される距離も広くなるはず。
背骨の角度を変えないで、肩の入れ替えをしてください。
注:ダウンスイング中に右肩を下げすぎたり、左肩を上げすぎたりしないこと。
そうすることによって、クラブが体の後ろでつっかえる原因になります。

<腰の動き>
理想的には、ダウンスイングが始まる前に腰は左にターンをはじめます。
この動きがきっかけとなって、上半身のねじり戻しがはじまります。
体の動きの順番としては、1つ目がバックスイング、2つ目が腰の左への回転、
そして、3つ目が上半身のねじり戻しと考えてください。
注:ベン・ホーガンのスイング理論とは違い、腰だけを回し続けるのではなく、
いったん腰が動きのきっかけをつくったあとは、体全体でダウンスイングを行なう。

<両腕の動き>
両腕は意識的に動かしてはいけない。
左腕は体の前をクロスしたままの状態で胸にくっついたままである。
右腕は曲がった状態で体の後ろにあり続ける。
注:ダウンスイングでの左腕のローテンション以外は 両腕は意識的に動かしてはいけない。

<インパクト直前でのからだのポジショニング>
両肩はターゲットラインに対して20〜30度開いた状態にある。
腰はそれよりもさらに開いた状態にある。
左腕は、まだ左胸にくっついた状態。
右腕は曲がった状態から伸びていく途中の状態。
右ひじはほとんど右腰に接触するくらいに腰の後ろに位置している。
注:自分の右ひじを、意識して自分の右腰の前に動かさないようにする。
意識しすぎると、クラブヘッドが開きすぎる原因になり、
クラブが体の後ろでつっかえることになる。

<フォロースルーの動き>
インパクトの直後、両肩の角度は一番鋭角的なアングル(縦回転の最下点) を迎える。
肩の回転、腰の回転、そして曲がっていた右手が伸ばされることにより
ずっと胸にくっついていた左腕は回転方向にリリースされる。
腰と肩はこの時点で目標方向に回転し終っている。
注:クラブを目標方向に放り出すために、両腕をブロックする動きを作らない。
クラブは回転方向に振りぬくように使う。飛行線方向に両腕を出してはいけない。


★Two Plane Swingでのダウンスイングとフォロースルー★

<肩の動き>
肩からダウンスイングを始動しない。
肩の回転が速く始まったり、肩の角度が傾くこと、特に右肩が下がり、
左肩が上がることを避けなければならない。コックはやめに解いてもかまわない。
注:肩の回転は腰の回転と連動されなければならない。
肩の回転は両腕の動きとも連動されなければならない。

<腰の動き>
ダウンスイングの最初の動きは左腰の平行移動からおこなうこと。
そして、両腕が下に落とされる動きと同時に、腰の回転がはじまる。
(左腰が左にまわりはじめるとともに右腰の回転が起こる。)
この腰の平行運動と両腕の地面に落ちる動きがうまく連動されなければならない。
注:腰がはやくまわりすぎる動きは、結果的にアウトサイドインの軌道を生むので
タイミングをうまく取る必要がある。

<両腕の動き>
両腕は、肩の動きに対して別々の動きをしなければならない。
肩が横回転するのに対し、両腕は真下に落ちる動きをしなければならない。
注:腕は意識的にクラブを落とすように動かす。

<インパクト直前でのからだのポジショニング>
両腕は意識的に動かし、けっしてタメをつくろうとしてはいけない。
肩は開かずに、下半身が回転している間中ずっとクローズしたままで
我慢している感覚が必要。右腕はほんの少し曲がっている状態。
注:もしもバックスイングで背骨の角度が伸び上がる人は、ダウンスイングでは
それを調整するべくもとの位置に戻す動きをしなければならない。

<フォロースルーの動き>
右腕はほんの少し曲がっている。 左腕は90度たたまれている。
両腕はOne Plane Swingにくらべて、もっとアップライトの位置に収める。
注:背中に必要以上のストレスを与えるので、 フォロースルーで背骨を右側に傾けすぎない。


★最後に両方のスイングへのアドバイス・・・

One Plane Swingは体の回転でクラブフェースをスクエアにするのに対して
Two Plane Swingは自分の手と両腕を意識的に使うことによりクラブフェースを
スクエアにすると理解してください。


ーーーーーここまでーーーーーー



これでスイングの動きの説明は終わりです。
ジムの説明をできるだけ忠実に書こうとしましたが、私の日本語力不足もあって、
言葉で説明すると、なかなか表現しにくい部分もあって分りづらいこともあると
思います。その点はお許しください。



☆ジム・ハーディー著 "The Plane Truth for Golfers"はこちら
The Plane Truth For Golfers: Breaking Down The One-plane Swing And The Two-plane Swing And Finding The One That's Right For You


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練習方法


今回は、それぞれのスイングを作るためのドリルを少し紹介します。

参考ページ:米国ゴルフダイジェスト誌5月号より
このページを見ながらイメージして読んでください。



ーーーーー以下、ジム・ハーディー著"The Plane Truth for Golfers"よりーーー



★One Plane Swingの練習方法


=インチ・バイ・インチドリル=

飛行方向の後ろに誰かに立ってもらいチェックしてもらいます。

まず、肩にクラブを当てて、ボールを打つアドレスの前傾をとります。
そして、あたかも本当にボールを打つかのごとくバックスイングから
フォロースルーまでのシャドウスイングをします。

そのとき、もしもクラブの延長線が、スイング中ずっとボールから前方4フィート
(1m20cm)以内をさしていたら(参考ページの写真参照)、
One Plane Swingをするための必要な前傾がとれているとみなしていいでしょう。

それができなかったら、その距離が1m20cm以内で動くように
前傾角度を調整しながらその感覚を磨きます。


=インナーサークルドリル=

コンスタントにいいショットをするうえでは、
両手は理想的なジムの言う「インナーサークル」上を通過しなければいけません。
(参考ページの写真の内側の円のこと)

両手がインナーサークルを通過している限り、クラブヘッドもコンスタントに
理想的な軌道を通過するので、まず、両手がそのインナーサークル上を
通過するように体を使いながらスイングする。(両手はあくまで受動的に動くもの
なので体の使い方を工夫する。)



★Two Plane Swingのドリル


=リリース・ローテーションドリル=

Two Plane Swingでは、完璧なタイミングで両手がリリース
(右手が時計と反対周りに左手の上をターンすること)されなければ いい結果は得られません。

それをするためには、まず、ミドルアイアンで腰の辺りまでクラブをあげます。
そのとき、クラブフェースのトウは上空を指さなければいけません。

そこから、徐々に右手をターンさせながらクラブをおろします。
そして、インパクトでクラブの動きを止めて、フェースの向きが
スクエアであることを確認します。

そのときフェースがオープンならば(開いていたら)、 右手のターンが十分でないことなので、
インパクトでフェースがスクエアになるまでターンさせる練習をする。

それができたら、フォロースルーでクラブが地面と平行になるポジションまで
リリースを行います。今度はフェースはほんの少し左を向いているか、
トウが真上をさしている状態になることを確認します。



ーーーーーーーーここまでーーーーーーー



ほかのゴルフ理論は、それを実践するうえで最初はうまくいかなくなる時期があり
やがてうまくいきはじめるというのがだいたいのパターンですが
この理論では、正しい練習をすれば効果はすぐに現れるとジムは言っています。

逆に言えば、効果が現れないのは何か正しくない動きを練習しているに ちがいありません。

今回紹介したドリルは単純で退屈かもしれませんが、確実にこなせば
すぐに球質として結果が現れるはずです。

なぜなら、これらのドリルの動きはそれぞれのスイングプレーンでの
インパクト前後のクラブの動きを焦点に当てた練習だからです。

まったく単刀直入にスイングの違いから導かれるインパクトエリアでの
クラブ(両手)の使い方の違いを説明し、その練習方法を紹介しています。

さらに詳しく研究されたい方は、彼の著書"The Plane Truth for Golfers"を


ご覧になってください。(英語で書かれています。) ☆ジム・ハーディー著 "The Plane Truth for Golfers"はこちら
The Plane Truth For Golfers: Breaking Down The One-plane Swing And The Two-plane Swing And Finding The One That's Right For You


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ジム・ハーディーのゴルフ理論はこちらの本で読むことができます。(英語)写真がたくさん載っているので目で見て理解できます。

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